筋膜

筋と筋の交差部で痛みが出やすいメカニズムとエビデンス

筋と筋の交差部は、複数の筋肉が重なり合い、摩擦や圧迫を受けやすいため、痛みが出やすい部位です。以下、痛みが出やすいメカニズムとエビデンスを詳しく説明します。 摩擦による炎症 筋肉が収縮・弛緩する際に、交差部で互いに擦れ合い、炎症を引き起こす…

筋肉の硬さと筋膜の関係*

**筋肉の硬さと筋膜の関係** 筋肉の硬さは、筋膜の健康状態に大きく影響されます。筋膜とは、筋肉を囲む薄い結合組織で、筋肉を安定させ、滑らかに動くことを助けます。 筋肉の緊張やけいれんがあると、筋膜が厚く硬くなり、筋肉の動きを制限します。時間が…

脚のつり(腓腹筋痙攣)と筋膜の関係

**脚のつり(腓腹筋痙攣)と筋膜の関係** 腓腹筋痙攣(脚のつり)は、腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)が不随意に収縮し、激しい痛みを引き起こす状態です。筋膜は、筋肉やその他の組織を包み込む結合組織です。 脚のつりと筋膜の関係については、次のような仮説…

筋膜と発痛物質の関係

**筋膜と発痛物質の関係** 筋膜は筋肉やその他の組織を覆う結合組織のネットワークです。筋膜には、発痛物質を放出する受容器や神経線維が含まれています。 筋膜が損傷したり炎症を起こしたりすると、これらの受容器や神経線維が刺激され、発痛物質を放出し…

筋膜痛のメカニズムとエビデンス

筋膜に痛みが生じるメカニズムとエビデンス 筋膜痛は、筋膜と呼ばれる筋肉を覆う膜に発生する痛みです。痛みの原因は様々ですが、主に以下の3つのメカニズムが考えられています。 1. 筋膜の緊張 筋膜は、筋肉の動きをスムーズにするために適度な緊張状態を保…

筋の骨の付着部に痛みが出やすいメカニズム

**メカニズム** 筋の骨の付着部は、腱と骨をつなぐ線維状の組織です。この組織は、筋肉が収縮したときに骨を引っ張り、関節を動かす役割をしています。筋の骨の付着部は、スポーツや労働などによる過度な負荷によって損傷を受けやすく、痛みを引き起こすこと…

滑液包に痛みが出るメカニズム

滑液包に痛みが出るメカニズムを以下に示します。 **メカニズム** 滑液包は、関節や筋肉などの組織の間にある小さな袋状の構造で、滑液を分泌して組織同士の摩擦を軽減しています。滑液包に痛みが出るメカニズムとしては、次のようなものが考えられます。 * …

筋膜は、慢性疼痛において重要な役割を果たしている

筋膜は、慢性疼痛において重要な役割を果たしているという最新の知見があります。 筋膜は、筋肉や内臓を包み込んでいる結合組織であり、身体の構造的なサポートや保護を提供します。過去には、筋膜は単なる包み込む組織と考えられていましたが、最近の研究に…

靭帯への徒手的リリースにて痛みが軽減する要因

靭帯の痛みに対して徒手的にリリースすることで痛みが軽減する理由は、以下のメカニズムが考えられます。 * **筋膜の緊張の緩和** 靭帯は、筋膜に囲まれた組織です。筋膜が緊張すると、靭帯にも負担がかかり、痛みを引き起こすことがあります。徒手的なリリ…

「筋」より「筋膜」がより痛みを出しやすい理由

筋より筋膜がより痛みを出しやすいことを示唆するエビデンスや根拠は、いくつかの論文によって報告されています。そのうちの一部を紹介します。 1. **筋膜の痛みは、筋の痛みよりも一般的である** 筋膜の痛みは、筋の痛みよりも一般的であることがいくつかの…

生理学的理解:筋膜の働きと重要性

筋膜の生理学的理解 筋膜とは、その名のとおり、筋肉を包む膜のことですが、筋全体を覆っている最外層の筋上膜と、いくつかの筋線維を束ねてそれを覆っている筋周膜、さらには個々の筋線維を包む筋内膜という3種類の筋膜に分けられます。 そのなかでも、筋…

ダーメンコルセットの効果

ダーメンコルセットのエビデンスが載っている論文をいくつかご紹介します。 【論文タイトル】Effect of a low-profile thoracolumbar orthosis on pain, function, and quality of life in patients with chronic low back pain: a randomized controlled tr…

棘下筋に対する8週間の低強度・低速運動による肩関節外旋エクササイズの効果

ABSTRACT 一般に、棘下筋の選択的トレーニングとして低強度トレーニングが推奨されている。本研究では、低強度でゆっくりとした動作の肩の外旋運動を8週間介入することで、肩の外旋に伴う筋力および棘下筋の断面積(CSA)の増加につながるかどうかを検討する…

上殿皮神経の皮膚枝と特に大腿筋膜張筋の神経について

ABSTRACT 日本人成人屍体 23 体のハ ー フベルプ 39 個(右個、左幻個)を用いて、上殿皮神経からの皮膚枝を研究した。枝の詳細な記述は現在のところ文献にはない。これらの枝のほとんどは大腿筋膜張筋を貫通し、外側臀部の中央に分布していた。 ※上殿皮神経障…

皮下組織と外側広筋間の滑走の定量的解析 - 筋膜の密な結合組織の影響

はじめに: 結合組織の厚さは痛みと関連していることが示されています (Stecco et al., 2014)。しかし、筋膜の厚さと滑走の関係はまだ不明です。さらに、滑走と運動リズムや手足の位置との間の影響は明らかではありません。 方法: セラピストは、2 つの一定…

筋膜組織の生体力学的特性

目的: 筋膜組織の耐荷重機能と、生理学的または過剰な負荷時に微小断裂が起こりやすいことを強調し、筋膜の固有受容神経支配と侵害受容神経支配の組織学的証拠を検討し、非特異的腰痛におけるヒト腰部筋膜の後層の損傷、炎症、および/または神経感作の潜在…

筋膜

筋膜 筋肉の周りや皮膚の下には、筋膜と呼ばれる非常に薄い膜が張っています。この筋膜は全身に張り巡らされており、身体を支えるひとつの要素として重要な役割を果たしています。 背中や腰にも胸腰筋膜という膜が張っており、背中が丸まってしまわないよう…

慢性疼痛と筋膜の関係

痛みは、急性痛と慢性痛に分類されます。急性痛は、外傷や疾患などによる組織の損傷に対する反応として起こります。一方、慢性痛は、一定期間以上持続する痛みで、原因が明確でない場合が多く、神経系の異常が関与していることがあります。 急性痛は、組織の…