慢性痛

筋肉の硬さと筋膜の関係*

**筋肉の硬さと筋膜の関係** 筋肉の硬さは、筋膜の健康状態に大きく影響されます。筋膜とは、筋肉を囲む薄い結合組織で、筋肉を安定させ、滑らかに動くことを助けます。 筋肉の緊張やけいれんがあると、筋膜が厚く硬くなり、筋肉の動きを制限します。時間が…

滑液包の線維化と痛み

滑液包は、関節や腱の周囲にある小さな袋状の構造で、滑液を産生して関節の動きを滑らかにしています。滑液包が線維化すると、滑液の産生が低下し、関節の動きが悪くなって痛みが出現します。 滑液包の線維化と痛みの関係については、いくつかの研究で示され…

加齢による身体の痛みの原因

**加齢による身体の痛みの根拠** * **組織の老化:** 加齢に伴い、筋肉、骨、関節などの組織が老化し、痛みを感じやすくなる。 * **炎症:** 加齢に伴い、慢性炎症が起こりやすくなり、痛みを引き起こす。 * **神経系の変化:** 加齢に伴い、神経系の機能が低下…

「筋」より「筋膜」がより痛みを出しやすい理由

筋より筋膜がより痛みを出しやすいことを示唆するエビデンスや根拠は、いくつかの論文によって報告されています。そのうちの一部を紹介します。 1. **筋膜の痛みは、筋の痛みよりも一般的である** 筋膜の痛みは、筋の痛みよりも一般的であることがいくつかの…

*筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の症状、原因とリスク要因

筋筋膜性疼痛症候群(Myofascial Pain Syndrome、MPS)は、筋肉(muscle)とその周囲を覆う薄い結合組織である筋膜(fascia)と関連している状態です。 筋膜は体の各部を包み込む連続した結合組織のネットワークで、身体の構造的なサポートと役割を果たして…

腰椎レベルの筋

腰椎周囲筋群の機能には、脊椎の運動、姿勢の維持、脊椎のバランス機構がある。 腰椎伸筋群は、胸腰筋膜により被覆されてコンパートメントを形成している。 腰椎伸筋群は多裂筋と脊柱起立筋に大別される。 上位腰椎では脊柱起立筋の方が 断面積は広く、中位…

高強度インターバル・ウォーキング・トレーニングが中高年の体力と血圧に及ぼす影響

目的高強度インターバルウォーキングトレーニングが、中強度連続ウォーキングトレーニングよりも大腿筋力およびピーク有酸素容量を増加させ、血圧を低下させるかどうかを検討すること。 参加者と方法2004年5月18日~2004年10月15日(5ヵ月間の研究期間)、平…

ダーメンコルセットの効果

ダーメンコルセットのエビデンスが載っている論文をいくつかご紹介します。 【論文タイトル】Effect of a low-profile thoracolumbar orthosis on pain, function, and quality of life in patients with chronic low back pain: a randomized controlled tr…

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は、医学的には「腰部脊柱管狭窄症」という名称が正式です。 神経の走る空間が狭くなる病状です。 脊柱管とは、イメージしやすいように簡単に言うと、背骨の中にあるトンネル(脊髄神経)のことで、そこには脳から続いている脊髄神経が通ってい…

棘下筋に対する8週間の低強度・低速運動による肩関節外旋エクササイズの効果

ABSTRACT 一般に、棘下筋の選択的トレーニングとして低強度トレーニングが推奨されている。本研究では、低強度でゆっくりとした動作の肩の外旋運動を8週間介入することで、肩の外旋に伴う筋力および棘下筋の断面積(CSA)の増加につながるかどうかを検討する…

上殿皮神経の皮膚枝と特に大腿筋膜張筋の神経について

ABSTRACT 日本人成人屍体 23 体のハ ー フベルプ 39 個(右個、左幻個)を用いて、上殿皮神経からの皮膚枝を研究した。枝の詳細な記述は現在のところ文献にはない。これらの枝のほとんどは大腿筋膜張筋を貫通し、外側臀部の中央に分布していた。 ※上殿皮神経障…

皮下組織と外側広筋間の滑走の定量的解析 - 筋膜の密な結合組織の影響

はじめに: 結合組織の厚さは痛みと関連していることが示されています (Stecco et al., 2014)。しかし、筋膜の厚さと滑走の関係はまだ不明です。さらに、滑走と運動リズムや手足の位置との間の影響は明らかではありません。 方法: セラピストは、2 つの一定…

膝痛の原因

変形性膝関節症の正体 変形性膝関節症は、特定の組織の症状を示す病名でない。 あくまで、レントゲンやエコー検査画像に映る軟骨や骨の変形を表しているにすぎず、単なる病名にあたります。 そのため、実際にどの組織が痛みを感知しているかは示していません…