認知症

長谷川式簡易検査(HDS-R)のカットオフ値

長谷川式簡易検査(HDS-R)のカットオフ値は、20/21点です。この点数が認知症のスクリーニングにおける弁別力が最も高いとされています。 得点が20点以下の場合、認知症の疑いがあります。 ただし、この検査はあくまでスクリーニングであり、認知症の診断を…

認知症の発症リスクのうち、「自分次第で改善できる9つのリスク要因」

2017年に英国の医学雑誌「ランセット」が数々の研究結果を解析し、認知症の発症リスクを高めるさまざまな要因のうち、「自分次第で改善できる9つのリスク要因」を発表している。 そのリスク要因は年代によって分かれていて、小児期の「①低学歴(11~…

高血圧を改善すればアルツハイマー病発症が減る

高血圧を改善すればアルツハイマー病発症が減る可能性 「認知症予防に有効だ」と「医学的エビデンスに裏打ちされた」(専門家の個人的感想ではない)方法があるのはご存知ですか?その一つが「高血圧を放置しない」です。393本の臨床研究を解析した結果、明…

1日3杯以上コーヒーを飲んでいる人では認知症リスクが50%減少

コーヒー、緑茶、カフェインは、高齢者の認知症予防の潜在的な因子といわれているが、根拠となるエビデンスは十分ではない。新潟大学のNana Matsushita氏らは、中高年の認知症リスクとコーヒー、緑茶、カフェインの摂取との関連を調査した。Journal of the A…

高齢者の認知症リスクを減らす運動方法とは?

定期的な運動習慣が認知症を予防する 高齢者を対象とした調査では、週3回・週2時間以上の定期的な運動をした人は、認知症になる危険性が低くなることがわかっています。 具体的に、どのくらい認知症になりにくいかというと、定期的な運動をしていた高齢者は…

レビー小体型認知症: 幻視とパーキンソン症状の原因とは?

Q. レビー小体型認知症で幻視とパーキンソン症状が起こる理由と、離床時の注意点を教えてください。 A.レビー小体型認知症で幻視とパーキンソン症状が起きる理由は、脳の神経細胞の「αシヌクレイン」というタンパク質を核としたレビー小体が、大脳皮質に蓄積…

転倒予防を脳機能の観点から考える

転倒予防を脳機能の観点から考える場合、重要なのはバランス能力と認知機能です。 **バランス能力** バランス能力は、脳幹にある前庭系と小脳によって制御されています。前庭系は、内耳の三半規管と耳石器からなる器官で、頭の位置や動きを感知しています。…

睡眠時間と、認知予防とアミロイドβと老化予防の関係

**1. 認知予防と睡眠時間の関係** 睡眠時間は、認知機能と密接に関連しています。十分な睡眠をとることは、認知症の発症リスクを低下させることが示されています。 例えば、2017年に発表されたコホート研究では、1日7時間以上の睡眠をとる人は、1日5時間未満…

短時間の軽運動で高齢者の記憶力が向上

流通経済大学・筑波大学などの研究チームは、軽運動を 10 分間行うことで記憶力が即時的に向上することを健常高齢者において初めて明らかにしました。また、運動時に瞳孔径を計測した結果から、記憶力向上のメカニズムとして脳内の覚醒機構が関与する可能性…

こんにゃく由来グルコシルセラミド摂取による脳内アミロイドβ蓄積に対する抑制効果の探索的試験

目的 アルツハイマー病(AD)は、記憶障害や認知機能低下により社会生活に悪影響を及ぼす認知症の一種である。こんにゃく由来のグルコシルセラミドをADモデルマウスに経口投与すると、アミロイドβの脳内蓄積が抑制され、認知能力が改善することが知られてい…

脱水と低血圧と頻脈と高齢者

脱水症の症状 「脱水症」とは、体内の水分が足りない状態のことをいいます。 「脱水」になると、自覚症状としては口の渇きや体のだるさ、立ちくらみなどを訴えることが多いです。皮膚や口唇、舌の乾燥、皮膚の弾力性低下、微熱などが起こります。そのほかに…

運動のアルツハイマー病予防効果の仕組み

はじめに 運動がアルツハイマー病のリスクを減少させる要因が、ホルモンのイリシンにあることが分かったとの研究結果が、米マサチューセッツ総合病院の研究チームにより発表された。 イリシンは、運動中に体内を循環するホルモン。学術誌Neuron(ニューロン…

認知症のリスク要因としての2型糖尿病

目的: 2型糖尿病は、男性よりも女性の心血管疾患の過剰なリスクをもたらします。糖尿病も認知症の危険因子ですが、協会が女性と男性のどちらで類似しているかは不明のままです。未発表のデータのメタ分析を行い、糖尿病の女性と男性との性別の関係を推定しま…

認知症または認知障害を伴う血圧低下の関連付け

質問降圧療法による血圧低下と認知症または認知障害の発生率との間には関連がありますか? はじめに高血圧は、特に中年期に、認知症と後年の認知障害に関連しています。1,2,3,4 一部の無作為化臨床試験では、血圧–下降治療による認知症のリスクが低いことが報…