心疾患

急性心不全と慢性心不全における酸素療法の必要性

## 急性心不全と慢性心不全における酸素療法の必要性 ### 急性心不全の場合 急性心不全とは、心臓のポンプ機能が突然低下し、全身への血液循環が悪くなることで、息切れやむくみ、倦怠感などの症状が現れる疾患です。酸素療法は、急性心不全の治療において重…

頸静脈怒張は心不全の徴候の一つであり、重要な循環器のフィジカルアセスメント

Q. 体水分バランスの把握に頸静脈怒張のアセスメントが重要ということですが、うまく確認することができません。観察のコツはありますか? A.観察のコツは、頸部の回旋、腹部の圧迫、ペンライトなどがあります。 頸静脈怒張は心不全の徴候の一つであり、重要…

リスク要因と治療法、心不全の概要

「心不全とは、心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなって生命を縮める病気です」と言うのは、九州大学大学院医学研究院循環器内科学の筒井裕之教授だ。 心不全は、高血圧、糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病がリスク要因になる(ステー…

手術はなくなる?心臓弁の交換や動脈硬化はカテーテルで治療

高齢者に多い慢性心不全の代表的な原因が「僧帽弁閉鎖不全症」だが、2018年4月に新治療法が保険適用になった。「僧帽弁とは心臓の左心房と左心室の間にある大きな2枚の弁で、血液の逆流を防止してくれます。これがうまく閉じないと、左心房から左心室…

睡眠時無呼吸症候群の治療装置CPAPが、心臓を守る

睡眠時無呼吸症候群の治療装置CPAPが心臓を守り若さを保つ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)に代表される「睡眠呼吸障害」は、心臓疾患の大きなリスク因子であることが知られています。今年3月には「循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライ…

毎日50段超階段を昇るだけで血管が健康に

血管の健康を守る「血管内皮」 「人は血管とともに老いる」という言葉を聞いたことはありませんか?これは米国医学教育の祖であり偉大な内科医でもあったウィリアム・オスカー先生の言葉です。血管は体内の隅々まで血液を介して栄養と酸素を運び、同時に二酸…

1日3杯以上コーヒーを飲んでいる人では認知症リスクが50%減少

コーヒー、緑茶、カフェインは、高齢者の認知症予防の潜在的な因子といわれているが、根拠となるエビデンスは十分ではない。新潟大学のNana Matsushita氏らは、中高年の認知症リスクとコーヒー、緑茶、カフェインの摂取との関連を調査した。Journal of the A…

パルスス・アルタルナンス: 心不全による心臓の収縮力低下と補償機能の影響

脈が段々と弱くなっていくことや、その後に段々と強くなることを「Pulsus alternans(パルスス・アルタルナンス)」と呼びます。これは心臓の機能に異常がある場合に見られる特徴的な徴候です。 パルスス・アルタルナンスの主な原因は心不全です。心不全は、…

「息苦しい」という訴えから, 「心不全」と「呼吸不全」を見極める

心不全でも呼吸不全でも現れる「息苦しい」という訴え。 心不全と呼吸不全のいずれによるものなのか= 臨床でどのようにアセスメントすればよいのか、手順を追って具体的にみていきましょう。 息苦しさ=呼吸困難感は、 呼吸不全や心不全のどちらでも出現する…

左心不全と右心不全

・慢性心不全が急性増悪 (代償機序が破綻) すると急性心不全になる。 ・代償機序が破綻し、心不全の原因となった因子を聴取したり、カルテより抽出することは再発予防 ためにも重要である 慢性心不全 症状,理学所見 ・心不全の症状は、左心不全症状と右心不…

心不全の進行をフィジカルアセスメントからとらえる方法

フィジカルアセスメントの際には心不全の進行を判定するためにいくつかの指標を評価します。これらの指標は個々の患者で症状や徴候が多様であるため、総合的な視点から評価する必要があります。 以下に主な指標を示します: 呼吸状態:呼吸数の増加(通常、成…

血圧が低下すると心不全の症状はどのように変化するか

心不全において血圧が低下すると、様々な症状が変化し、個々の症状が悪化することが一般的です。 以下は、血圧が低下したときに見られる可能性のある心不全の症状の変化です。 疲労と弱さ:低血圧は体全体への血流が減少していることを意味するため、酸素と栄…

心不全の進行と血圧の低下の関係

心不全の進行と血圧には複雑な関係があります。 心不全とは、心筋が体全体に血液を送り出すのに必要な動力を提供することができなくなる状態です。通常、心臓は体の需要に応じて血流を調節する能力を持っていますが、心不全が進行すると、この調節能力が低下…

心不全患者における労作時の喘鳴、呼吸苦、チアノーゼの関連性

心不全患者で歩行によって喘鳴、呼吸苦、チアノーゼが出現する場合、それは労作時に心臓のポンプ機能が体の要求する酸素量に応じられないことを示しています。 労作時は心臓に対する需要が増加し、特に心不全がある場合はその要求に対応できません。これが患…

低酸素の有無をどのようにアセスメントすればよいか?

臨床において、パルスオキシメーターの誤差が生じたり、血ガスデータがない場合があります。 そのような場合は、症状から低酸素血症の重症度を推定するこができるため、フィジカルアセスメントを活用し、状態の把握に努めることが大切です。 動脈血酸素分圧…

心疾患に対する運動療法ガイドライン

運動療法の身体的効果 運動療法は、心臓リハビリテーションの中心的な役割を担っており,さまざまな身体効果が証明されている。 主たる効果は運動耐容能の増加であり,労作時呼吸困難や疲労感などの心不全症状や狭心症発作など、日常生活における諸症状を軽減…