立位バランス

プロプリオセプションと高齢者の運動療法

高齢者のプロプリオセプションを刺激し、能力を向上するための運動療法は、バランスや筋力を向上させるための様々な運動を含むプログラムとして設計されることが一般的です。 以下に、プロプリオセプションを刺激するためのエビデンスのある運動療法の内容、…

矢状面での姿勢制御における足関節の役割

矢状面における姿勢制御に関与する関節の貢献割合 矢状面(前後方向)の姿勢制御に関与する関節の貢献割合は、以下の論文で報告されています。 "Contribution of Ankle, Knee, and Hip Strategies to Balance Control During Quiet Standing in Young and El…

加齢に伴う下肢筋力の低下と、矢状面での姿勢制御能力に与える影響

加齢に伴う下肢筋力の低下が、矢状面での姿勢制御能力に与える影響については、いくつかの研究から以下のことがわかっています。 足関節Jonkers et al. (2003)の研究では、高齢者は若年者に比べ、立位時の足関節底屈筋力が低下していることが報告されていま…

前額面における姿勢保持と股関節の役割

前額面での姿勢保持に関与する主要な関節とその働きの割合については、以下の研究結果が参考になります。 Sawai et al. (2020)の研究では、側方ステップ動作時の関節モーメントを解析しています。その結果は以下の通りです。 股関節: 体重移動期: 60%支持脚…

バランス能力の向上に効果的な側方からの昇降運動

側方からの昇降運動は、前方からの昇降運動と比較して、以下の理由からバランス能力の向上により効果的です。 動的姿勢制御能力の向上側方からの昇降では、重心の移動が前額面で生じるため、体幹と下肢の筋群が前額面での姿勢制御に働きます。これにより、動…

前からの昇降と側方からの昇降におけるトレーニング効果の違い**

**前からの昇降と側方からの昇降におけるトレーニング効果の違い** **筋活動** * **前からの昇降:** 大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋の活動が高い。 * **側方からの昇降:** 股関節外転筋(大腿筋膜張筋、中殿筋など)の活動がさらに高い。 **筋力** * **…

静的バランス能力と動的バランス能力は、メカニズムが異なる

静的バランス能力と動的バランス能力は、どちらもバランスを維持する能力ですが、そのメカニズムは異なります。 静的バランス能力とは、静止した状態を維持する能力のことです。片足立ちや、目を閉じて立っている状態を維持する能力などが含まれます。静的バ…

静的バランスと動的バランスと転倒リスクの因果関係

静的バランスと動的バランスは、転倒リスクと密接に関連しています。 静的バランスとは、静止した状態を維持する能力のことです。片足立ちや、目を閉じて立っている状態を維持する能力などが含まれます。 動的バランスとは、移動しながらバランスを維持する…

ライトタッチに有効なのは一本杖?4点杖?

ライトタッチに有効なのは、一本杖です。そのメカニズムは、以下の通りです。 一本杖は、杖を地面に軽く触れることで、杖を支点にしてバランスをとりやすくします。これにより、転倒のリスクを軽減し、歩行の安定性を高めることができます。 また、一本杖は…

ライトタッチがバランス制御能力を改善するメカニズム

ライトタッチがバランス制御能力を改善するメカニズムは、以下の通りです。 1. **体性感覚入力の増加:** ライトタッチは、杖を地面に軽く触れることで、杖を介して体性感覚入力を増加させます。これにより、脳は身体の位置や姿勢に関する情報をより多く得る…

ライトタッチを利用した杖歩行の練習

ライトタッチを利用した杖歩行練習は、杖歩行の安定性を向上させ、転倒のリスクを減らすのに有効であることが示されています。 **ライトタッチを利用した杖歩行練習の有効性** * **高齢者を対象とした研究**では、ライトタッチを利用した杖歩行練習を行った…

転倒予防を脳機能の観点から考える

転倒予防を脳機能の観点から考える場合、重要なのはバランス能力と認知機能です。 **バランス能力** バランス能力は、脳幹にある前庭系と小脳によって制御されています。前庭系は、内耳の三半規管と耳石器からなる器官で、頭の位置や動きを感知しています。…

静的立位バランス能力と動的立位バランス能力の相関と非相関、因果関係について

静的立位バランス能力と動的立位バランス能力の相関と非相関、因果関係について、各項目ごとに詳しく説明します。 **1. 静的立位バランス能力と動的立位バランス能力の相関** 静的立位バランス能力と動的立位バランス能力は、一定の相関関係があることが知ら…