高強度インターバル・ウォーキング・トレーニングが中高年の体力と血圧に及ぼす影響

目的
高強度インターバルウォーキングトレーニングが、中強度連続ウォーキングトレーニングよりも大腿筋力およびピーク有酸素容量を増加させ、血圧を低下させるかどうかを検討すること。

 


参加者と方法
2004年5月18日~2004年10月15日(5ヵ月間の研究期間)、平均年齢63±6歳、男性60名、女性186名を無作為に歩行トレーニングなし、中強度連続歩行トレーニング、高強度インターバル歩行トレーニングの3群に分けた。中強度連続歩行トレーニング群の参加者は、週4日以上、歩数計を用いて1日8000歩以上であることを確認しながら、ピーク時の有酸素運動能力の約50%で歩行するよう指導された。高強度インターバル・ウォーキング・トレーニング群では、加速度計でモニターし、ピーク時の有酸素運動能力の40%で3分間の低強度ウォーキングを行った後、ピーク時の有酸素運動能力の70%以上で3分間の高強度ウォーキングを1日5セット以上、週4日以上繰り返すよう指導した。等尺性膝伸展・屈曲力、自転車のピーク有酸素運動能力、ウォーキングのピーク有酸素運動能力をトレーニング前後で測定した。

 


結果
ウォーキングトレーニングなし群では男性25人中9人、女性59人中37人、中強度連続ウォーキングトレーニング群では男性16人中8人、女性59人中43人、高強度インターバルウォーキングトレーニング群では男性19人中11人、女性68人中31人が目標を達成した。高強度インターバル・ウォーキング・トレーニング群では、等尺性膝伸展が13%、等尺性膝屈曲が17%、サイクリングのピーク有酸素能力が8%、ウォーキングのピーク有酸素能力が9%増加し(すべて、P<.001)、これらはすべて、中強度連続ウォーキング・トレーニング群で観察された増加よりも有意に大きかった(すべて、P<.01)。

 

さらに、安静時収縮期血圧の低下は、高強度インターバル歩行トレーニング群でより高かった(P=.01)。

 


結論
高強度インターバル歩行は、加齢に伴う血圧上昇、大腿筋力およびピーク有酸素運動能力の低下を予防する可能性がある。

 

 

 

Ken-ichi Nemoto, MS
Hirokazu Gen-no, PhD
Shizue Masuki, PhD
Kazunobu Okazaki, PhD
Hiroshi Nose, MD, PhD 

 

 

https://www.mayoclinicproceedings.org/article/S0025-6196(11)61303-7/fulltext