矢状面での姿勢制御における足関節の役割

 

矢状面における姿勢制御に関与する関節の貢献割合

 

矢状面(前後方向)の姿勢制御に関与する関節の貢献割合は、以下の論文で報告されています。

 

"Contribution of Ankle, Knee, and Hip Strategies to Balance Control During Quiet Standing in Young and Elderly Adults"
Journal of Biomechanics, 2010
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20451933/


この研究では、若年者と高齢者の安静立位姿勢における関節の貢献割合を測定しました。その結果、以下の貢献割合が得られました。

 

足関節: 40-50%
膝関節: 30-40%
股関節: 20-30%


この結果は、矢状面での姿勢制御において足関節が最も重要な役割を果たしていることを示しています。膝関節と股関節も重要な役割を果たしていますが、足関節ほどではありません。

 

高齢者では、足関節の貢献割合が低下し、膝関節と股関節の貢献割合が上昇することが示されています。これは、高齢者の姿勢制御が足関節に依存しにくくなり、膝関節と股関節の役割が大きくなることを示唆しています。

 

 

その他の要因

 

関節の貢献割合は、以下を含むさまざまな要因の影響を受ける可能性があります。

 

年齢
筋力
神経系の機能
足のタイプ(扁平足や外反母趾など)


したがって、矢状面における姿勢制御に関与する関節の貢献割合は、個人によって異なる場合があります。貢献割合は、個人によって異なる場合があります。