体温の変動と心拍数の関係: 感染か一時的な熱かを見分けるためのΔ心拍数20ルール

 

体温と心拍数
 


Q
離床前の患者さんの体温が高いときに、感染による発熱か、一時的に熱がこもっているだけか悩むことがあります。見分けるコツはありますか?
 

 


A
ご質問のように、寒がりの人で厚着をしていたり、電気毛布を使っていると、
体温が高く表示されて感染による発熱か悩むことがあります。
 


そのようなときに使えるのが「Δ心拍数20ルール」というものがあります。
 

 


これは、普段の体温より1℃上昇に対して、心拍数が20回/分以上上昇していたら、細菌性感染を疑うというものです。
 


Δ心拍数/Δ体温が20以上のときに注意が必要です。
 


Δ心拍数とは上昇した心拍数-いつもの心拍数、
Δ体温は上昇した体温-いつもの体温のことを指します。
 


反対に、体温は普段より1℃上昇しているけれど、心拍数はあまり上がっていないという場合は、一次的にこもっている熱の可能性が高いと考えられます。
 

 


体温が高い、というだけではなく、心拍数の変動との組み合わせでみるようにしましょう。