普通の呼吸と深呼吸の肺活量の比較

 

## 普通の呼吸と深呼吸の肺活量の比較

 

### 肺活量の変化

 

**普通の呼吸** の肺活量は、男性で約 500ml、女性で約 350ml とされています。

 

**深呼吸** では、この量が **約 2.5 倍** に増加します。つまり、男性で約 1250ml、女性で約 875ml となります。

 

### 研究例

 

* **研究:** 男性と女性の肺活量の違いを調査

* **方法:** 18~25歳の健康な男女40人を対象に、肺活量を測定

* **結果:** 男性の平均肺活量は5.3L、女性の平均肺活量は3.2Lだった。

* **論文:** Lung volumes in healthy young adults: effects of age, sex, and stature

* **掲載誌:** Thorax

* **URL:** https://thorax.bmj.com/content/35/1/54

 

### その他の情報

 

* 深呼吸は、肺活量を増やすだけでなく、ストレス解消やリラックス効果にも役立つと言われています。

* 肺活量を上げるには、深呼吸以外にも、水泳やジョギングなど、有酸素運動を行うことが有効です。

 

## まとめ

 

普通の呼吸と深呼吸では、肺活量が約 2.5 倍も異なります。深呼吸は、肺活量を増やすだけでなく、健康にも良い効果をもたらします。

ストレスによる高血圧発症の予防には、運動が効果的

 

順天堂大学は6月12日、慢性的なストレスによる高血圧発症の予防には、運動が効果的であるとされるメカニズムの一部を明らかにしたことを発表。ラットをほぼ毎日1時間拘束すると、3週間後に血圧が上昇するとともに、骨髄の炎症反応、血中炎症細胞(Tリンパ球や単球などの白血球)の増加、さらに、血圧を調節する脳領域の視床下部室傍核(PVN)における炎症細胞の浸潤(血液から脳への移動)が認められたことを報告した。

同成果は、順天堂大大学院 スポーツ健康科学研究科のThu Van Nguyen 大学院生(研究当時)、同・山中航准教授、同・和氣秀文教授らの研究チームによるもの。詳細は、遺伝子と生理学の関係全般に焦点を当てた学術誌「Physiological Genomics」に掲載された。

 

今回の研究の概要。

 

慢性ストレスはさまざまな心身の病気の原因となるが、運動習慣はその解消法として知られており、ストレスに起因した病気の予防・改善に有効であることが証明されている。しかし、その機序の詳細についてはまだわかっていないことも多い。

ストレスは、骨髄を刺激して血液中の炎症細胞(白血球)を増加させ、さらにこれらの一部が脳内に移行し炎症反応を誘発することがわかっている。そこで研究チームは、「運動習慣は慢性的なストレスに起因した一連の炎症反応を抑制する」という仮説を立て、その検証を目指したという。特に慢性ストレス依存の高血圧症に着目し、拘束ストレスのあるラットに対し、血圧、骨髄および視床下部の遺伝子発現、白血球分画、PVNにおける骨髄由来性炎症細胞数についての測定・解析を行ったとする。

さらに、ラットに拘束ストレスを課すものの、自発性走運動を行うことができる回転カゴ付きケージで飼育した場合についても同様の測定・解析を行い、ストレスに対する運動習慣の効果についての観察を行ったとのことだ。

今回の研究では若齢ラットが用いられ、(1)「拘束ストレス群」、(2)ストレス群と同条件でストレスが負荷されるものの、自由に運動することができる環境で飼育を行う「拘束ストレス+運動群」、(3)「対照群」の3群に分けて実験を行ったという。

ストレスとしては、拘束衣を用いて1日1時間、週5日間、3週間のストレスを課し、飼育期間前後にすべてのラットの尾部より血圧を測定。飼育期間終了後、ラットの骨髄と視床下部からRNAを採取し、マイクロアレイ法やリアルタイムPCR法を用いて網羅的遺伝子発現解析を実施した。また、血液サンプルを用いたフローサイトメトリー法による白血球分画の測定と、免疫染色法を用いたPVNにおける骨髄由来性ミクログリアの有無についての調査も行われた。

 

実験の結果、ラットは3週間の拘束ストレスにより血圧が有意に上昇することが判明。また、骨髄の炎症性因子(Ccr2、IL1b、Ifngなど)の遺伝子発現水準は、対照群に比べて有意に上昇したという。白血球分画については、ストレスによりTリンパ球や単球の数が増加することが確認された。さらに視床下部領域でも、炎症性因子(Ngfr、Lhx8、Mmp3など)の遺伝子発現水準の増加と、PVNにおける骨髄由来ミクログリアの数が増加することが明らかになった。

そして、拘束ストレス+運動群では、骨髄の遺伝子発現や白血球分画については、ストレス群で認められた炎症反応をむしろ増悪する傾向にあったが、視床下部においてはMmp3遺伝子発現の抑制に加え、炎症細胞の遊走活性化因子(Ngf、Hmgb1、Cx3cr1、faslgなど)の遺伝子発現がストレス群および対照群より減少することが確認された。さらに、PVNにおける骨髄由来ミクログリアの数は対照群と変わらなくなったとする。

研究チームは以上の結果から、運動習慣はストレスによる末梢(骨髄や血液)の炎症反応を改善することはないものの、視床下部における炎症細胞の遊走性を抑制することで、PVNなどにおける炎症細胞の浸潤を抑制し、ストレス依存性高血圧を予防している可能性が示されたとしている。

今後は、ストレスによる炎症細胞のPVNへの浸潤と運動による抑制メカニズムについて調べる必要があるという。血液成分の脳実質への移動は、血液脳関門(BBB)によって制限されているため、運動はBBB機能を強化する可能性が考えられるとする。

また今回の研究では、ストレス依存性の高血圧症に焦点を当て、特に視床下部領域の炎症反応について調べられたが、パーキンソン病アルツハイマー病、うつ病なども脳の炎症によって発症する神経炎症性疾患に分類されており、定期的な運動はこれらの疾患を予防・改善することが知られていることから、今回の研究成果が、高血圧症以外のさまざまな病態の発症や運動効果について、分子レベルでのメカニズム解明につながるものとして期待されるとしている。

日常生活動作に必要な関節の可動域

 

.問い

関節可動域の改善を目指すうえで、どのくらいの角度を目標にするとよいですか?

 

 

答え

ズバリ日常生活に必要な角度を意識して、改善を目指しましょう。

 

主な動作と各関節の関係では、

表に示すような可動域が求められると報告されています(文献1,2)。

 

膝関節が屈曲しないと正座が困難となるように、

特に日本での生活は床が中心となるため、

下肢の可動域制限が生活に直接影響します。

 

具体的には、布団ではなくベッドの導入が必要となったり、

ご飯を食べるときに椅子を用意するなどが挙げられます。

 

また、体幹の関節角度では、

起き上がる際に必要な体幹屈曲最大角度は、51.3°だと報告があります(文献3)。

 

本をめくる動作でも肩関節屈曲が 95°、

肘関節屈曲が114°必要というから驚きです。

カルシウム不足を示す「3つのサイン」

 

牛乳に含まれるカルシウムは、私たちの健康を維持し、丈夫な骨を作るために欠かせない大切な栄養素。

カルシウムを十分に摂取できていなければ、体に大きな影響を与える可能性もある。アメリカ合衆国保健福祉省による食生活指針の報告書によれば、アメリカでは成人の4分の1は、カルシウムが足りていないとのこと。カルシウムには、血液の凝固作用や筋肉の収縮作用があるほか、神経の情報伝達を助けたり、血圧を調節する働きなどがある。20〜30代女性の1日あたりのカルシウム推奨摂取量は600-700mg(※)。この推奨量を満たしていなければ、上述した身体機能が不調を起こすことになるそう。

さらに悪いのは、カルシウム不足は症状が手遅れになるまで、気が付きにくいこと。「骨が細くなり、骨粗しょう症を発症したり、骨が脆(もろ)くて骨折が頻繁に起こりやすくなるまでは、カルシウム欠乏症の症状は基本的にありません」と説明するのは、ワシントンD.C.ジョージタウン大学病院で、骨デンシトメトリーと女性のプライマリー・ケアの医長を務めるアンドレア・J・シンガー医学博士。

とは言え、シンガー医学博士が言うように、カルシウム不足であることを示すわずかなサインに気がつく鋭い女性もいるとのこと。以下の質問の回答が全部イエスだった場合は、一度病院で血液検査を受けて、カルシウムの血中濃度を測定してもらうことを検討してみて。
(※厚生労働省の資料より)

 

1. 足がつり、夜中に頻繁に起きることがある?

Low Section Of Woman Touching Foot In Pain While Relaxing On Bed

カルシウムは電解質。つまり、筋肉に電気的な信号(インパルス)を運ぶ栄養素。カルシウムが少なくなると、末端神経(と、末端神経が刺激する筋肉)によるけいれんが起きやすくなるとシンガー医学博士は言う。オハイオ州にある非営利医療機関クリーブランド・クリニックによれば、寝る前にふくらはぎやハムストリング筋、大腿四頭筋の筋肉をストレッチをすることで、あらかじめけいれんを予防することができるそう。

 

 

2. 虫歯になりやすい?

体内のカルシウムの99%は、骨と歯に蓄えられている。アメリ国立衛生研究所によると、食事からカルシウムが十分に摂れなければ、体は骨と歯に蓄えられているカルシウムを吸収して利用するので、う蝕や虫歯のリスクを高めることになるそう。歯周病学の専門誌『Journal of Periodontology』誌に掲載された論文によると、1日のカルシウム摂取量が500mg未満の人は、推奨摂取量を満たしている人に比べて、約2倍も歯周病になりやすいことがわかっている。

 

3. 爪の皮がしょっちゅうむけている?

骨や歯と同様、健やかで丈夫な爪に育てるためにもカルシウムが必要とされる。マニキュアを塗っても見た目がキレイにならないのは、カルシウムが足りていない証拠かもしれない。

「カルシウムの最も優良な供給源は、食べ物です」と、シンガー医学博士。カルシウム不足だと思う人は、乳製品(カルシウムが豊富な牛乳やヨーグルト、チーズ)に、ほうれん草やケールなどの緑葉野菜、栄養が強化された食品の摂取量を増やすこと。ジュースや朝食、豆乳(カルシウムは容器の底に沈殿しやすいので、飲む前はよく振るように)、シリアル、スナック、パンにも、品物によってはカルシウムが含まれているものは多いので、これらも利用するといい。

運動で骨密度が高くなる理由

 

 

 

 

 

定期的な運動で骨密度が高くなる理由

 

 

そもそも骨密度とは

 

骨密度を高めるためにできること

 

 

骨密度の改善に役立つ運動の種類

 

 

肺炎と誤嚥性肺炎の病態の違い

 

## 肺炎と誤嚥性肺炎の病態の違い

肺炎と誤嚥性肺炎は、いずれも肺に炎症が起こる病気ですが、その原因と病態は異なります。

### 肺炎

肺炎は、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫などの病原体が肺に感染することで起こります。病原体は、空気感染、飛沫感染接触感染などによって体内に侵入し、肺胞に達して炎症を起こします。

### 誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎は、唾液や食べ物、飲み物などが誤って気管に入り、肺に達することで起こります。誤嚥した物質は、肺胞に炎症を引き起こし、肺炎を引き起こします。誤嚥性肺炎は、嚥下機能が低下している高齢者や、脳卒中パーキンソン病などの神経疾患患者に多く見られます。

### 病態の違い

| 項目 | 肺炎 | 誤嚥性肺炎 |
|---|---|---|
| 原因 | 病原体の感染 | 誤嚥 |
| 病原体 | 細菌、ウイルス、真菌、寄生虫 | 唾液、食べ物、飲み物 |
| 発生部位 | 肺胞 | 肺胞 |
| 症状 | 発熱、咳、痰、息切れ、胸痛、倦怠感 | 肺炎と同様の症状に加え、嚥下障害、窒息感、嘔吐など |
| 予後 | 病原体によって異なる | 肺炎よりも重症化しやすい |

誤嚥性肺炎は、誤嚥した物質がさまざまな細菌を含んでいるため、多剤耐性菌による感染症を引き起こすリスクが高いという特徴があります。また、誤嚥性肺炎は、繰り返しやすいという特徴もあります。

## 参考文献

* [肺炎 - 症状と原因 - Mayo Clinic](https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/pneumonia/symptoms-causes/syc-20354233)
* [誤嚥性肺炎 - 症状と原因 - Mayo Clinic](https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/aspiration-pneumonia/symptoms-causes/syc-20351484)
* [肺炎診療ガイドライン2017](https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/pneumonia2017.pdf)

## 論文

* [Iwashita, Y., Fujimoto, K., Nakano, Y., Yamaguchi, T., Kohno, S., & Izumi, T. (2007). Differences in clinical features and outcomes between aspiration pneumonia and non-aspiration pneumonia. Internal Medicine, 46(11), 743-748.](https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/46/11/46_743/_article/-char/en)
* [American Thoracic Society/Infectious Diseases Society of America. Guidelines for the management of adults with hospital-acquired, ventilator-associated, and healthcare-associated pneumonia. Am J Respir Crit Care Med. 2005;171(4):388-416.](https://www.atsjournals.org/doi/full/10.1164/rccm.200405-644ST)

尿の色と脱水の関係

 

## 尿の色と脱水の関係

 

尿の色は、体内の水分量の指標となり得ます。脱水症状が進むと、尿の色は濃くなり、量も減少します。逆に、十分に水分を摂っている場合は、尿の色は淡くなり、量も増えます。

 

### 尿の色と脱水症状の関係

 

| 尿の色 | 脱水状態 |

|---|---|

| 淡い黄色 | 軽度 | 

| 黄色 | 中等度 |

| 濃い黄色 | 重度 |

| 琥珀色または茶色 | 非常に重度 |

 

**注意:** 以下の要因によっても尿の色が変化することがあります。

 

* ビタミン剤

* 薬物

* 食べ物

* 疾患

 

### 脱水の原因

 

脱水の主な原因は以下です。

 

* 水分の摂取不足

* 発汗量の増加(運動、暑い環境など)

* 下痢や嘔吐

* 発熱

* 利尿剤の服用

 

### 脱水の症状

 

脱水の症状は以下のようなものがあります。

 

* 口渇

* 頭痛

* めまい

* 疲労

* 筋肉のけいれん

* 尿量の減少

* 尿の色が濃い

 

### 脱水予防

 

脱水を予防するためには、以下のことが大切です。

 

* こまめに水分を摂る。

* 運動中は特に水分を多めに摂る。

* 熱中症対策をしっかり行う。

* 下痢や嘔吐が続いている場合は、医療機関を受診する。

 

## 参考文献

 

* [脱水症 - 症状と原因 - Mayo Clinic](https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/dehydration/symptoms-causes/syc-20354086)

* [脱水症状 - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/脱水症状)

* [尿の色 - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/尿の色)

 

## 論文

 

* Maughan, R. J. (2003). The athlete's guide to fluid and electrolytes. Sports Medicine, 33(8), 581-609.

* Armstrong, L. E., Ganio, M. S., Casa, D. J., Lee, E. C., McDermott, B. P., Klau, J. F., ... & Maresh, C. M. (2007). Mild dehydration affects mood in healthy young women. Journal of Nutrition, 137(6), 1345-1350.

 

これらの情報が役に立てば幸いです。