理学療法士

筋膜の顕微鏡解剖学

筋膜の顕微鏡解剖学 深部筋膜は、表層と深層を備えた高度に血管の多い構造であり、それぞれの層には毛細血管、細静脈、細動脈、リンパ管からなる独立した豊富な血管ネットワークがあります。 深部筋膜におけるマスト細胞の存在は、他の結合組織と同様の保護…

痛み(感覚)センサーとしての筋膜の医学的役割

筋膜は第2の骨格とも言われ、円滑で協調的な身体動作に不可欠な支持組織である。 一方、支持機能以外の生理・解剖学的役割は確立されておらず、筋膜はいわば忘れ去られた組織であった。 1)筋膜における侵害受容線維の分布様式を明らかにし、2)筋膜への…

LBP患者のTLFの厚さ

研究より、LBP患者のTLFの弾性係数は、健康な人と比べて平均25~30%減少していることが示されている。 Fede et alらの研究では、LBP患者の痛みの強さは、腰部の結合組織の炎症因子の増加に関連していることを示した(2018)。 TLF内で炎症性物質を蓄積すると…

腰椎多裂筋膜,胸腰筋膜および外側腹壁筋周囲結合組織の構造リモデリングについて

体幹筋組成は、筋線維の種類およびそれらの断面積の観点から、長い間研究者の注目を集めてきた(Steele et al., 2014)。 腹部筋肉の周囲結合組織(PMCT)について、Whittakerら(2013)は、健康な対照と比較して、腰骨盤痛のある人の前腹部および外側腹部PMCTの厚…

慢性疼痛における筋膜の変化を示す超音波検査について

Hassan Tamartash(2022)らは、腰痛患者における腰椎筋膜の変化の超音波証拠を調査した。 その結果は、腰痛(LBP)患者の胸腰筋膜(TLF)の弾性係数が健常人と比較して減少し、LBPの重症度に直接関係していることを示しました。 つまり、胸腰筋膜が硬いほど、…

慢性疼痛と筋膜の関係

痛みは、急性痛と慢性痛に分類されます。急性痛は、外傷や疾患などによる組織の損傷に対する反応として起こります。一方、慢性痛は、一定期間以上持続する痛みで、原因が明確でない場合が多く、神経系の異常が関与していることがあります。 急性痛は、組織の…