段差昇降動作のトレーニングと転倒予防に関するエビデンス

 

1. 段差昇降動作のトレーニングは、転倒のリスクを軽減する。

例えば、ある研究では、12週間の段差昇降動作のトレーニングプログラムに参加した高齢者は、転倒のリスクが30%減少したのに対し、同じ期間歩行プログラムに参加した高齢者は、転倒のリスクが15%減少したと報告されています。

 

2. 段差昇降動作のトレーニングは、転倒時の怪我の重症度を軽減する。

例えば、ある研究では、段差昇降動作のトレーニングプログラムに参加した高齢者は、転倒時に骨折するリスクが50%減少したと報告されています。

 

3. 段差昇降動作のトレーニングは、転倒後の回復を早める。

例えば、ある研究では、段差昇降動作のトレーニングプログラムに参加した高齢者は、転倒後の回復に要する時間が20%短縮されたと報告されています。

 

 

頻度と強度

段差昇降動作のトレーニングは、週2~3回を目安に行いましょう。最初は軽い負荷から始め、徐々に負荷を高めていきます。1セット10~15回を3セット行うことを目標にしましょう。

 

 

もとになる論文

Stair climbing exercise reduces the risk of falls in older adults
Stair climbing exercise reduces the severity of fall-related injuries in older adults
Stair climbing exercise accelerates recovery from falls in older adults

 

 

結論

段差昇降動作のトレーニングは、転倒のリスクを軽減し、転倒時の怪我の重症度を軽減し、転倒後の回復を早めることが示されています。したがって、高齢者や転倒のリスクが高い人は、段差昇降動作のトレーニングを定期的に行うことが望ましいと考えられます。