フレイル対策や介護予防で、タンパク質を強化することは重要ですが、課題となるのがそのタイミングです。
一般的にタンパク質を強化するタイミングとして運動直後が推奨されています。
これは、運動後1から2時間で筋タンパク合成が促進されるので、この時に血中アミノ酸濃度を高く維持しておくことが理想とされている。
若年者では、タンパク質を摂取してから1から2時間後に血中アミノ酸濃度がピークに到達するため、運動後にタンパク質を摂取することがベストのタイミングといえる。
一方、高齢者では、タンパク質を接種してから血中アミノ酸濃度がピークに達するまでに3時間を要しており、運動後に接種するのがベストのタイミングとは言い難い。
では、高齢者の場合には、どのタイミングでタンパク質を摂取するのが理想となるのでしょうか。最近では、朝、昼、夕の3食ともにしっかりとタンパク質を摂るという基本的な考え方があらためて重視されている。
特に、朝食や昼食のタンパク質の接種が少ない傾向があることが分かっており、課題とされている。
さらに、興味深いことに、3食の合計タンパク質の摂取量が同じであっても、3食のタンパク質の摂取量が均一なのか、不均一なのかにより筋タンパク合成が異なることが分かっている。
これらより、3食のバランス良くタンパク質を摂ることが、フレイル対策や介護予防に重要といえる。
まとめ
- 高齢者では、運動のタイミングにタンパク質の摂取を合わせるのでなく、3食にてバランスよくタンパク質を摂取することが重要。
- 特に、朝食や昼食が少なくなることが分かっており、朝食や昼食のたんぱく質を補うことが重要。
- 3食のたんぱく質摂取量を均一にすることで、筋タンパク合成を上げることが重要となる。