糖尿病患者で骨折リスクが高くなる要因

 

Q1 糖尿病患者で骨折リスクが高くなる要因は?

 

 

Anser.

糖尿病患者では、糖尿病のない人と比べて骨折のリスクが高くなります。

 

インスリン作用不足や糖化最終産物の蓄積による骨質の低下や、バランス感覚の悪化や視力低下による易転倒性などが要因として考えられています。

 

 

血糖コントロール不良で推移している人は骨粗鬆症を併発しやすくなります。

 

HbA1c値が7.5~8.0%以上のコントロール不良の糖尿病患者では、HbA1c値が7.5%未満のコントロール良好群と比較して骨折のリスクが1.6倍上昇していました。インスリン使用者では1.8倍上昇していたと報告されています1)。

 

HbA1c 値が7.5%以上のコントロール不良の状態で、腎症や網膜症などの合併症を有し、さらにインスリン治療を必要とする糖尿病患者では骨折リスクが上昇すると考えられ、骨粗鬆症の検査を行うことが推奨されます。