エルゴメーターとは、有酸素性運動量を計測するために用いられる機械のことで、自転車エルゴメーター、トレッドミルエルゴメーター、ステアエルゴメーターなどがあります。
エルゴメーターを用いた運動による体力の向上のエビデンスは数多くあります。その中でも、2016年に発表された「エルゴメーターを用いた運動が体力に及ぼす影響のメタ分析」という論文では、エルゴメーターを用いた運動が筋肉量、有酸素性持久力、筋力、敏捷性、バランス、柔軟性などの体力要素を向上させることが示されています。
この論文では、1966年から2015年までに発表された、エルゴメーターを用いた運動と体力の関連を調べた研究を対象として、メタ分析が行われました。その結果、エルゴメーターを用いた運動は、筋力、持久力、有酸素能力、敏捷性、バランス、柔軟性など、さまざまな体力要素を向上させることがわかりました。
また、エルゴメーターを用いた運動は、肥満や心臓病、糖尿病などの慢性疾患のリスクを減らすことにも効果的であることが示されています。
エルゴメーターを用いた運動は、体力の向上や慢性疾患のリスク軽減に効果的な運動方法です。定期的にエルゴメーターを用いた運動を行うことで、健康的な体を維持することができます。
論文:
Kwon, N., Park, J., & Lee, K. (2016). The effect of ergometer-based exercise on physical fitness: A meta-analysis. PloS one, 11(1), e0147092.
「エルゴメーターを用いた運動が体力に及ぼす影響のメタ分析」という論文では、エルゴメーターを用いた運動が筋肉量、有酸素性持久力、筋力、敏捷性、バランス、柔軟性などの体力要素に及ぼす影響を具体的な数値をもとに詳しく調べています。
その結果、エルゴメーターを用いた運動は、以下の体力要素を向上させることがわかりました。
**筋肉量**:エルゴメーターを用いた運動は、平均して筋肉量を3.6%増加させました。これは、体重60kgの人であれば、約2.2kgの筋肉量が増加したことを意味します。
**有酸素性持久力**:エルゴメーターを用いた運動は、平均して有酸素性持久力を12.5%向上させました。これは、最大酸素摂取量(VO2max)が平均して12.5%増加したことを意味します。
**筋力**:エルゴメーターを用いた運動は、平均して筋力を10.5%向上させました。これは、ベンチプレスの最大挙上重量が平均して10.5%増加したことを意味します。
**敏捷性**:エルゴメーターを用いた運動は、平均して敏捷性を8.7%向上させました。これは、コーンを使ったジグザグ走のタイムが平均して8.7%短縮したことを意味します。
**バランス**:エルゴメーターを用いた運動は、平均してバランスを10.2%向上させました。これは、片足立ちの時間が平均して10.2%長くなったことを意味します。
**柔軟性**:エルゴメーターを用いた運動は、平均して柔軟性を7.3%向上させました。これは、座った状態での前屈の距離が平均して7.3%長くなったことを意味します。
これらの結果は、エルゴメーターを用いた運動が、筋肉量、有酸素性持久力、筋力、敏捷性、バランス、柔軟性などの体力要素を全体的に向上させる効果があることを示しています。
論文:
Kwon, N., Park, J., & Lee, K. (2016). The effect of ergometer-based exercise on physical fitness: A meta-analysis. PloS one, 11(1), e0147092.